先日、地区の防災運動会に参加しました。
そこで、「地震の強さを表す震度は何段階に分かれているか?」という問題がでました。
「震度は、最大が7だから、答えは7段階だろうと」自信満々で答えたのですが、
見事に不正解・・・
「震度は10段階に分かれている」が正しい答えでした。
「えっ、なんで10段階になる?」と思いましたが、10段階になるには、理由がちゃんとありました。
震度7まで しかないのに どうして10段階になるのか?
気象庁では震度階級という表現を使い、
地震計の計測震度の値(0.5未満~6.5以上)により、震度を10階級に分けています。
「震度0」は 0.5未満のすべて
「震度1」は 0.5以上 1.5未満
「震度2」は 1.5以上 2.5未満
「震度3」は 2.5以上 3.5未満
「震度4」は 3.5以上 4.5未満
「震度5弱」は 4.5以上 5.0未満
「震度5強」は 5.0以上 5.5未満
「震度6弱」は 5.5以上 6.0未満
「震度6強」は 6.0以上 6.5未満
「震度7」は 6.5以上のすべて
以上の10階級です。
- 震度には「震度0」という階級がある。
- 震度5と震度6は、それぞれ「弱」と「強」で分けられている。
この二つが、震度が10段階になるという理由でした。
震度5と震度6が、それぞれ「弱」「強」と細かく分けられているのには理由があります。
過去のデータから、震度5,震度6の範囲に入る揺れでは被害が急に大きくなることがわかっているからです。
そのため、もっと細かく分けて発表した方が良いのではないかという判断によるものです。
では、震度7も同じように分ければよいのではないかと思うのですが、震度6.5以上はすべて震度7となります。
震度7を超える地震なんてめったにあるものではないからです。
震度7弱、震度7強、震度8を加えなければならなにような揺れなど、絶対に起こってほしくはないですよね。
東日本大震災は 計測震度が6.67
熊本地震は、計測震度が6.77
が記録されていました。
震度と揺れの状況
気象庁が紹介する、震度による揺れの強さの目安は、次のようにのホームページで紹介されています。
震度0
・地震計には記録されるも、人にはほとんど揺れが感じられない。
震度1
・室内で静かにしている状況であれば、人によってはわずかに感じられることもある。
震度2
・室内で静かにしている状況であれば、大半の人が揺れを感じることができる。
・寝ている人が目をさますこともある。
・天井から吊り下がっているものがわずかに揺れる。
震度3
・室内で静かにしている状況であれば、ほとんどの人が揺れを感じることができる。
・寝ている日の大半が目を覚ます。
・歩いていても揺れを感じる人もいる。
・食器棚の食器類が揺れて音をたてることがある。
震度4
・ほとんどの人が、揺れに驚く。
・歩いている人のほとんどが揺れを感じる。
・寝ている人のほとんどが目を覚ます。
・天井から吊り下がっているものが大きく揺れる。
・座りの悪い置物が倒れることがある。
震度5弱
・大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。
・電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。
・座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
震度5強
・物につかまらないで歩くことが困難になる。
・食器棚の食器や本棚の本など、落ちるものが多くなる。
・固定していない家具が倒れたり、ブロック塀や自販機が倒れることがある。
・車の運転は困難になる。
・窓ガラスが落ちて割れることがある。
震度6弱
・一人で立っていることが困難になる。
・固定していない家具の大半が動き倒れるものが多くなる。
・壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
・補強していないブロック塀のほとんどが崩れる。
震度6強
・はわないと動くことができない、体が飛ばされることもある。
・固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。
・耐震性に低い木造建築物は、傾くものや倒れるものが多くなる。
・大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山林の崩壊が発生することがある。
震度7
・耐震性に低い木造建築物は、傾くものや倒れるものがさらに多くなる。
・耐震性に高い木造建築物でも、まれに傾くことがある。
・鉄筋コンクリート造の建物でも、耐震性の低いものは倒れるものが多くなる。
震度の計測方法
「本当かよ?」と思ったのですが、
明治17年(1884年)以来、震度は気象庁の職員らによる体感及び周囲の状況から推定していました。
「この程度の揺れや状況なら、震度3だな、イヤ、震度2でもいいか」なんて測っていたんでしょうか?
いい加減といえばいい加減なもんです、なにも客観性がありませんから・・・
その後、平成3年(1991年)に、世界に先駆けて地震計が開発され、
平成8年(1966年)4月からは、震度観測は全面的に震度計で行われることになり、体感による観測は廃止されました。
気象庁が発表する震度は、気象庁、地方公共団体及び国立研究開発法人防災科学技術研究所が全国各地に設置した震度観測点で観測した震度です。
ちなみに、地震計が置かれた場所は、震度観測地点の位置データとして都道府県ごとにまとめられ(数字は観測点数です)ています。
自分の住んでいる場所のどこに地震計が置かれているか調べられてはいかがでしょうか。
「最大震度◯」ってなに
「〇〇地方に最大震度◯の地震がありました」なんて地震速報がありますが、
「最大震度4」と「震度4」の意味は違うんですよね。
地震の揺れは広範囲におよびますから、観測地点ごとに揺れの大きさが違ってくるのはあたりまえです。
各地点ごとに計測された値のなかでの最大値が、「最大震度◯」として発表されるんですね。納得です。
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