女性活躍推進を念頭に、総務省は12日、住民票やマイナンバーカードの運用の見直しを行い、2019年11月5日からは旧姓を併記できるようにすると発表しました。
旧姓が表示された住民票の交付により、公的に証明されることで、就職や銀行口座の開設などの際に旧姓を使用しやすくなるというわけです。
希望する人は、居住する市町村に届け出すれば、旧姓が併記された住民票が交付されます。
ただし、旧姓を確認できる戸籍謄本等の提出が必要です。
併記の方法は、住民票の場合は、今の氏名とは別の欄に旧姓が表示され、マイナンバーカードでは、姓と名の間にかっこ書きで記載されます。
でも、保険証や印鑑証明の旧姓併記は市役所の窓口に問い合わせても、「旧姓併記はできません」とつれない返事です。
保険証や印鑑証明の旧姓併記はなぜダメなの?
「国民保険や印鑑登録は、住民票に記載された名前で作る必要があります」
というんですが、
だったら今度の法改正によって旧姓が住民票に併記されるんだから問題ないのではないかと思うのですが・・・
厚生労働省の指導どおり「被保険者証の氏名は戸籍、住民票の氏名で、例外は認められない。」
なぜって、
併記された旧姓は、あくまでも通称名だということで、
公的な書類には通称名は利用できないという理屈です。
ただ、保険証も印鑑証明書も旧姓併記ができるようにするという方向で議論が進んでいるというのですが、
まぁ市役所の担当者の発言ですから、信憑性のほどはわかりかねます。
旧姓が併記されるメリットってなに
結婚後も、旧姓で仕事を続けている女性が増えています。
そんな女性にとっては、給与振込の銀行口座一つを作るにしても、銀行窓口に提出する住民票などに旧姓の記載がないことは大きなネックでしたが、それも解決されそうです。
ただ、この改正によって、専門職で学問、研究、仕事を続けている女性が「夫と同じ姓になってもいい」なんて考えるようになるんでしょうか?
旧姓はあくまでも通称ってなに
旧姓が使えるということと、旧姓が併記されるということは、別ものなんです。
通称とは、正式な名称ではないが、特定の人や物、事象に対する呼び名として世間一般において通用している語のことで、俗称ともいいます。
わかりやすいのは、「A」という本名の人間が、俳優として「B」という名前を名乗るようなもんです。
ですから、運転免許証や健康保険証などでは通称名は使えません。
パスポートでは外国で旧姓での活動実績がある場合などに、書類提出などを経て認められれば旧姓を併記できるだけです。
世間ではこのニュースをどう見ている?
女性にばかり目がいくが、長男でありながら婿養子にいった男も、旧姓が併記された住民票を見て、「行政機関が発行した公的書類に旧姓を残せた・・面目が立った」と思うんでしょうね。
さんざん議論されている選択性夫婦別姓の法制化はどうなってる?今回の発表も選択性夫婦別姓の議論をを遅らせるためのガス抜きのような感じもする。
大体が、女性進出と旧姓併記にどんな関係があるというのか。
旧姓が併記できるようになったところで、せいぜい大ぴらに通称名として使えるだけで、免許証、年金手帳を旧姓名で発行してくれないんじゃ、ただのまやかし。
結婚と離婚を繰り返し、いくつもの旧姓ができた場合は、好きな旧姓にしてもらえる?
でも昔は、好きな人と同じ名字をなのれるようになるのは、夢、幸せだったはずなんだけど、時代は代わったんですね。
それだけ、確実に女性の世の中進出はできていると思う、でもまだまだ中途半端。行き着くところは夫婦別姓になるのかなぁ~。
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