敷居が高いの意味!使い方の誤解は7割以上が30代以下?

ことわざ

こんにちは、じん兵衛です。

「敷居が高い」の意味と正しい使い方は、

訪ねる相手に不義理や面目の立たないことをしていて、その相手の家に行きにくい、という意味で使われます。

これが「敷居が高い」という言葉がもつ、本来の意味です。

しかし、「国語に関する世論調査」によると、
30代以下ではおよそ7割の人が、意味を正しく理解していないそうです。

問2 「敷居が高い」について尋ねた「国語に関する世論調査」の結果を教えてください。
答 30代以下の世代では,「高級過ぎたり,上品過ぎたりして,入りにくい」の意味で「敷居が高い」を使う人が多くなっています。
引用元:「敷居が高い」の使い方 文化庁文化部国語科

だそうです。

「敷居が高い」の本来の意味や使い方を確認します。

「敷居が高い」の意味

敷居とは、家の門や玄関、部屋の出入り口などの引き戸や障子、ふすまなどをのせて、開け閉てするための溝が掘ってある横木のことです。

この敷居が高いと、ヨッコラショと敷居をまたがないといけませんから、簡単、気軽に中には入りづらいですよね。

そして、なぜ敷居が高くなったかというと、

  • こちらの責任で迷惑をかけたままになっている。
  • 散々お世話になったのに、その後十分なお礼の挨拶もできていない。
  • お金を用立ててもらっていながら、返済が滞たままにしてある。

などなど、

相手と顔を合わせがたい事情や負い目が、自分の心の中で相手の家の敷居を高くさせているのです。

知識人も誤用する「敷居が高い」

先日あるテレビ番組で番組参加者の一人の方が、

「トランプさんからしたらまあ一番入りやすいところから入ったわけよね、あの、トラブルは起こらないし、歓迎されるのわかってるし、でドンドン敷居が高くなってね、日本より韓国のほうが難しくて 中国はもうちょっと難しくて・・・云々」

と発言されていました。

年齢もそこそこで、社会的地位のある人なんでしょうが、
トランプ大統領にとって、韓国や中国に行くのが敷居が高いとはどういう意味でいわれたんでしょうか。

思わず番組に対して質問したくなってしまいました。

たしかに、気心の通じる安倍晋太郎総理がいる日本と比べれば、韓国や中国とのあいだには難しい問題が山積しており、行くのに気が重いことは確かでしょうが、「敷居が高い」という表現は適切なんでしょうか。

あのトランプ大統領が、韓国や中国に、顔を合わせがたいほどの負い目をもっている、なんて想像だにできません。

どんな不義理や、面目の立たないことをしたというのでしょうか。

トランプ大統領が聞いたら絶対に怒りまくり、ツイッターで吠えまくるだろうなと思わず笑ってしまいました。

まとめ

 

「敷居が高い」という言葉は、その意味する後半部分の「行きづらい、とか、行くのに気が重い」のところだけを切り取って使われることがじつに多いです。

「なぜ行きづらいのか」、という肝心の前提部分がスッポリ抜け落ちているのです。

これでは、間違った使われ方がだんだんと認知されていこうというものです。

でも、国語は生き物なんですね。
いずれは、単に「その家に行くのが、行きずらい」ということを「敷居が高い」ということになるかもしれません。

正しい日本語がすたれていくのは、悲しいことですね。

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