気付(きづけ)の意味と書き方の例!ホテルフロント・郵便・手紙・宅急便荷物など宛名住所への使い方

在中 気付 親展

気付(きづけ)とは、手紙などの郵便物や宅配便の荷物などを受け取った人に、

「あなたが、最終的な受け取り人ではないですよ」との注意をうながすために宛名の下につける語です。

宛名の下に「気付」と書かれていたら、その郵便物などは宛名人に送られたものではなく、

その次の行に書かれている名前の人が、正しい受取人だということです。

「気付」は「きづけ」と読み、郵便物を本人の住所に送らないで、その人と関係のある所、立ち寄る所にあてて送る時に、間違いがおきないように注意を願う意味で、関係先の宛名につける語なんですね。

この記事では、「気付」が使われる具体例とともに、ビジネス関係で使う際のマナーについて解説します。

「気付」の書き方使い方

  • 手紙・郵便物や宅急便の荷物などを、本人の現住所へ直接に送るのではなく、
  • 本人と関係のある、又は、立ち寄り先の住所・名前(△△XX)に送り、
  • そこから本人(〇〇)に渡してもらいたい、という場合に、

(△△XX)気付
〇〇様

と書きます。

「気付」と書いた次の行に、本来の受取人となる人の名前を書きます。

気付でホテルのフロントに郵便・手紙・荷物をおくる場合

チェックイン前であれば

住所
〇〇ホテル フロント 気付
山田一郎様(自分宛てに送るなら「山田一郎 行」)
(〇〇日より△泊)

と書きます。

チェックイン後であれば

住所
〇〇ホテル フロント気付
〇〇号室 山田一郎様

の宛名になります。

出張先の〇〇会社にいる、△△社の社員に送る場合

△△会社の山田一郎さんが、得意先の〇〇株式会社へ出張しています。

その山田一郎さんに書類などを郵送したい場合。

住所
〇〇株式会社 気付
△△会社 山田一郎様

という宛名書きをします。

また、詳しい部署名がわかっているなら、

住所
〇〇株式会社 〇〇部〇〇課 気付
△△会社 山田一郎様

とします。

なお、〇〇株式会社には御中はつけません

「〇〇株式会社 御中」と書いてしまうと、うっかりと、〇〇株式会社の人に間違って開封されかねません。

差出人のビジネスマナーが疑われても仕方がないことになりますので注意しましょう。
御中の意味と正しい使い方!

〇〇会社のAさんを介してBさんに送る場合

加藤太郎さんに届ける品物を、△△会社の山田一郎さんから渡してもらうことになり、

品物は山田一郎さんの会社宛へ送るようにと、加藤太郎さんから指示された場合、宛名はどう書けばよいでしょうか。

住所
△△会社 営業課山田一郎様 気付
加藤太郎様

と書きたくなりますが、
この場合、加藤さんと〇〇会社との間にはなにも関係はありません。

それに、加藤さんが〇〇会社に立ち寄ることもないのですから、「気付」を使うのは間違いです。

このような場合一番良い方法は、

加藤太郎様の宛名で梱包したものを、さらに梱包して、山田一郎様宛で送ることです。

住所
〇〇株式会社 営業課 山田一郎様
(加藤太郎様お届け分)

と添え書きしておけば、申し分ないと思うのですが、

宛名を山田一郎様と個人名にしておいても、

「会社へ届いたものは、会社の人間だったら誰が開封しても構わない」と考える人達もいるようです。

万全を期すためには、

住所
〇〇株式会社 営業課 山田一郎様
(加藤太郎様お届け分)

に加えて、「個人用」「親展」の文字を入れたほうがよいかもしれません。

ただ、気難しい上司がいると「私用に会社を使うな」とお叱りを受けるかもしれませんね。

いずれにしても、加藤さんと山田さんとの間で事前の打ち合わせが必要です。

A社の一角を間借りしているB社に送る場合

住所
A株式会社 気付
  B株式会社 御中

小説家の先生にファンレターを送りたい場合

新刊本が面白くて、ぜひ作者に感想文を送りたいと思っても住所は公表されていないので手紙を届けることはできません。

こんな時には「気付」が使えます。

住所
〇〇出版会社 気付
△△先生

これで先生の元へ届きます。

アイドル宛でも、

住所
所属事務所名 気付
アイドル名様

と書けば事務所が届けてくれます。

祝電や弔電を送る場合

住所
〇〇ウエディング 気付
(新郎・新婦名)様

住所
〇〇葬儀場 気付
〇〇△△(喪主名)様

友人が喪主の親族で、その友人にお悔やみの弔電を送りたい場合でも、一般的には宛先を喪主名にするのが無難です。

気付は宛名が個人の場合も使えるのか

個人の住宅に送る場合には「気付」は使わないという説もありますが、

そんなことはありませんし、「気付」の使い方として間違っているわけでもありません。

確かに、使う機会は少ないでしょうが、状況により、「様方」ではなく「気付」を使うことがあります。

たとえば、山田一郎さんが友人の加藤太郎さんの家に、一時的に滞在させてもらっている場合、

住所
加藤太郎様 気付
山田一郎様

の宛名になります。

一時的な滞在でなく、長期に下宿させてもらっているような場合には

住所
加藤太郎 様方
山田一郎様

の宛名書きになります。

その住所に、
一時的な滞在なら、「気付」
常住しているなら、「様方」

と、覚えればわかりやすいです。

返信用封筒の「気付」は消すのか

返信用封筒の宛名が
「〇〇事務局 気付」

などとなっていた場合、「気付」を消して「御中」にしないといけないのか?

もし相手が「気付」を「行」と同じように考えてつけているなら、「気付」を消して「御中」にしてもいいのですが、

本来の「気付」の使い方を考えれば、「〇〇事務局 気付」とするのは間違いです。

「気付」を使うのは次にのような場合です。

〇〇事務局 気付
山田太郎 行

返送する時は、「気付」はそのままで、「行」を「様」になおします。

〇〇事務局 気付
山田太郎 様

「気付」を消してしまうと、山田太郎さんは〇〇事務局に所属している人間になってしまいます。

まとめ

気付とは、

  • 郵便物や宅急便の荷物などを、本人の現住所に送るのではなく、
  • 本人と関係のある宛名住所(△△)に送り、
  • そこから本人(〇〇)に渡してもらいたい、という場合に、
  • △△気付
    〇〇様

と、手紙や宅急便の荷物などを、仮に一旦受け取ってくれる、相手の宛名住所につける語です。

正しく便利に使いこなしたいものです。

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