とある日、花嫁の白無垢姿を見ました。
ある神社の境内でしたが、偶然に結婚式に出会ったのです。
これから新郎新婦が式場に向かうようです。
新郎はかなり緊張しているようですが、新婦はというと友人のカメラにむかってピースサイン。かなりリラックスムードです。
思わず「花嫁の白無垢姿は美しいね」とつぶやきます。
顔はどうでもいいんです。
末永く幸せになってほしいものです。
ところで、新婦の代名詞のような、白無垢の打ち掛けとか角かくしの意味ってご存知でしたか。
わたしは、「白はどんな色にも染まるからこれから嫁ぎ先の家に染まります」
角隠しは文字どおり、頭から出てくる「角を隠す」ものだと思っていました。
しかし、これはただの俗説なんですね。
ほんらいの結婚式は神様を祀り、二人の結婚を報告するためのもの。神様に仕えるのは昔から女性とされていたので、新婦は神様に接近し、奉仕しうる、斎服としての白装束を着なければならなかった、というのです。
角かくしも、神様を祀る際のかぶりものである。
かってはカズラなどのツル植物がもちいられていたが、それが白い布となり、やがて形の整った角かくしになったといいます。
白無垢から色打ち掛けに着替えるのは神様への報告を終え、俗人に戻ったことの表れで、これが本来の「お色直し」の意味である、とのことです。
新婦が白無垢でいる間は神様に使えている神聖な時間なので、むやみに騒いではいけないのです。
ほんらいの意味からいえば、新婦が白無垢を着て披露宴にでるのは間違っているというわけです。
最近は、そんな意識も希薄になり、二人が夫婦になることを神様に報告する神聖な行事である結婚式が、神様の前で男女が愛を誓うものとなってしまっているようです。
室町時代の礼法家、伊勢家の礼式書には「初日より二日まで男女とも白色を着すべし。三日目には色直しとて色あるものを着候」と記されているようです。
わたしの、「はてな」がひとつスッキリしました。
新婦が「白無垢を着るのは嫁ぎ先の家に染まるように」、「お色直しをして「嫁ぎ先に染まった」というのは俗説でした。
コメント
コメントはありません。